ウクライナでもパレスチナでも、冷戦後の世界秩序が崩れ、不均衡に向かっているようにみえる。本書は古代ローマから現代までの「世界秩序」を語る壮大な歴史だが、それを貫くのは、キッシンジャーのリアリズムだ。その原則は次の3つである。
そして次のアナーキーの原因となりそうなのは、アジアである。それを防ぐ上でキッシンジャーが高く評価しているのは日本だ。中国はウェストファリア的な秩序に挑戦し、アメリカと太平洋を分割しようとしている。これに対して日本は欧米と価値観を共有できるアジアで唯一の国として、その地政学的な重要性は高まっている。
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- 国際政治は理想や善意ではなく力の均衡で決まる。
- ウェストファリア的な国家主権は戦争の抑止力にはならない。
- 国際機関も頼りにならないので各国が相互不干渉の原則を守るしかない。
そして次のアナーキーの原因となりそうなのは、アジアである。それを防ぐ上でキッシンジャーが高く評価しているのは日本だ。中国はウェストファリア的な秩序に挑戦し、アメリカと太平洋を分割しようとしている。これに対して日本は欧米と価値観を共有できるアジアで唯一の国として、その地政学的な重要性は高まっている。
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