西郷隆盛と明治維新 (講談社現代新書)
アゴラで紹介した『明治維新という過ち』は、尊王攘夷がファナティックな危険思想だったと強調しているが、結果的に維新が宗教戦争のような流血の大惨事にならなかったのは、福沢諭吉が指摘したように尊王攘夷は革命の「名」に過ぎず、政権を運営する「実」をになったのは西郷隆盛のような穏健派だったからだ。

その西郷が、自分のつくった政府に対して西南戦争という内乱を起こして死んだのは、明治維新の中でも最大の謎だが、福沢だけが『明治十年丁丑公論』で西郷を擁護した。ここには単なる「近代化」としては理解できない明治維新の特殊性がある。それは著者が指摘するように、革命をになったのがブルジョア階級ではなく、武士だったという点である。

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