今年のサンダンス映画祭で大論争を呼んでいるのが、この"Pandora's Promise"である。かつて反核ドキュメンタリーでアカデミー賞の候補になったRobert Stoneは、福島事故を取材した。しかしそこで彼が見たのは、1人の死者も出ないのに大規模な避難によって人々の生活が破壊される情景だった。

監督のノートより:
原子力発電を急速に推進することが環境の激変から私たちを救う最大の希望である、という結論に到達することは、私にとっては容易ではなかった。しかし、これを理解するにつれて、私は太陽光発電や風力発電に頼る伝統的な環境保護の理念に疑問を抱くようになった。

われわれはどのようにして環境を破壊しないで人類の文明を続けることができるのか。それをドキュメンタリーで表現するために、私は原子力発電の問題について劇的な知的変化を経験した重要な人々の物語を中心にすることに決めた――私のように。

この問題についての彼らの背教の過程――強硬な反核派から情熱的な核推進派への旅――をたどることが、この映画の中心となるドラマだ。観客が、この映画を見て同じような旅を始めることが私の願いである。

原子力というパンドラの箱からは、あらゆる不幸がもたらされた。しかし、その神話についてほとんど知られていないのは、箱の底にパンドラは希望を見つけたということである。