上杉wikiで、新事実が紹介されている。

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上杉は訴状で「原告も出口も[上杉wikiの]掲載まで、読売記事については知らなかった」と主張しているが、上の画像で赤で示した部分に注目してほしい。たとえばオランダの「首都圏以北からの退避勧告」という情報は、読売の17日夕刊の記事(左上)には出ているが、19日の記事(左下)には出ていない。ところが右側の上杉の著書『メディアと原発の不都合な真実』 (2012年10月25日)には、17日と19日の記事の記述が混在している。

もし上杉が、彼の主張どおり出口のリストが読売の19日の記事のコピーであることを知らなかったとすれば、彼はまったく別のリストを独自に作成し(「上杉作成」と書かれている)、それがまたも偶然、イギリス・オランダ・ポルトガル・スイス・台湾のすべてについて読売の17日の記事とそっくり同じだったということになる。

読売によれば、17日の記事は「各国の特派員などの情報を社会部が集めたもの」だというので、上杉がそれを偶然おなじ日本語で書く確率は天文学的に低い。もっとありそうなのは、出口が「これは読売の19日の記事をコピーしたものだ」と上杉に知らせ、それを聞いた上杉が19日の記事になかったオランダなどの情報を補足するために17日の情報と合わせて著書のリストを作成した――という経緯である。

つまり上杉は、この右のリストを作成した昨年3月23日の段階で、出口のリストが読売の無断複製であることを知っていた疑いが強い。無断複製=盗用されたリストと知った上で「上杉作成」として使うのは明らかに盗用であり、刑事罰の対象になる。いずれにしても、上杉は自分で宣告したように「ジャーナリストを即廃業」すべきである。

追記:上杉wikiの最新版を参照して一部修正した。