NYタイムズでMankiwがオバマ大統領の「内閣改造」に注文をつけている。日本の民主党にも当てはまるので、紹介しておこう。

長期の問題に重点を置け:カーター政権のCEA委員長だったチャールズ・シュルツは、リベラルと保守を判別するテストとして、次の文を示し、それぞれを"long"と"short"のいずれかの単語で埋める問題を出した:

“Take care of the ____ run and the ____ run will take care of itself.”

リベラルは前者に"short"、後者に"long"を入れる。あなたの景気刺激策もそうだったが、これは失敗に終わり、財政危機が深刻化して、短期の問題も長期の問題も悪化した。まず長期の財政再建に努力すべきだ。そうすれば、短期の景気もよくなるだろう。

限界税率を上げるな:あなたのいう減税は、限界税率を上げることで大部分の納税者には増税になる。これは労働意欲を減退させて、税収を減らすだろう。

所得再分配をやめよ:あなたは政府のもっとも重要な役割は所得分配の平等化だと信じているようだ。これはロールズ以来の民主党の伝統だが、アメリカにはもっと古い「自助」の伝統がある。マルクスの「能力に応じて働き、必要に応じて取る」というスローガンに代えて、ノージックは「意思によって納税し、必要によって分配する」という原理を提唱した。

機会均等に努力せよ:結果の平等を求めるべきではないが、機会均等には力を注ぐべきだ。Goldin-Katzは、所得分配の不平等化の最大の原因は教育システムの欠陥だと分析している。だから教育改革は最優先の課題だ。だめな教師を追放して、数学と理科の教育を建て直すべきだ[日本の場合は英語だろう]。

おおむね世界の経済学者のコンセンサスだが、いまだに日本だけには穴埋め問題を逆に埋めて、短期の金融緩和によって長期の財政危機も片づくと信じる素人集団が生き残っているのは困ったものだ。