きょうICPF・IME共同シンポジウムで、島聡氏、高井崇志氏、片山さつき氏のネット選挙解禁案をきいた。民主党は来年の通常国会に公選法の改正案を出す予定で、その中身もかなり詰まっているようだが、ひとつ疑問がある。会場でもコメントしたが、あらためて説明しておく。

そもそも「ネット選挙の解禁」とはどういう意味か。候補者についての情報をネットで流すという意味なら、とっくにネット選挙は解禁されている。「炎上」や「なりすまし」が心配だというが、ブログでも2ちゃんねるでも、候補者のスキャンダルや中傷は大量に流されている。地方選挙では候補者が選挙期間中にブログを更新したケースもあるし、自民党は選挙期間中に、堂々と鳩山由紀夫氏を攻撃するビデオをネットで流した。

つまり解禁されていないのは、候補者の言論だけなのだ。むしろ選挙期間中はウェブサイトを更新できないため、候補者が虚偽情報に反論できない。ネット上の言論をすべて規制することができない以上、候補者の文書だけを細かく規制しても意味がない。だから3人の出席者がそろって言っていたように、買収・饗応が横行していた1925年にできた、がんじがらめの公選法を全面的に改正し、原則規制から原則自由に変えるべきだ。特に規制対象を候補者とその陣営に限定し、国民の表現の自由を侵害しないことが重要である。

もうひとつは、電子投票を実現することだ。鉛筆で候補者の名前を記入する選挙なんて、今では発展途上国にもない。インターネット時代に、こんな原始的な選挙が行なわれているのは日本の恥である。電子投票は地方選挙では実施されており、技術的には信頼性は十分ある。インターネット投票とまではいわないが、参院選までに公選法を改正して、普通の国と同じようにネットを使った選挙を行なうべきだ。