選挙報道では、日本のメディアより海外メディアのほうがはるかに的確なコメントをしていた。彼らが注目しているのは、もう明白な選挙の結果よりその後の人事だ。特に100人以上の「小沢チルドレン」が当選して、かつての田中派のような「党中党」になりそうな小沢グループの動向が焦点だ。1993年の細川政権のときの小沢一郎氏の政策は高く評価されているが、彼が幹事長になると「二重権力」になって政策決定が不透明になるので重要閣僚として処遇すべきだ、とForeign Policyはアドバイスしている。

私は宮沢政権末期に、竹下派の事務総長だった小沢氏にインタビューしたことがあるが、そのころの彼は輝いていた。その後の16年間、不幸なことに彼を超える政治家はあらわれなかった。今の民主党のバラマキ福祉路線は、彼の本音ではないだろう。あのときの理想に立ち返り、全部リセットしてはどうだろうか。どうせ誰もあのマニフェストが実現できるとは思っていないし、政権交代は約束を破ることなのだから。

今夜はライブドアのネットラジオでdankogaiと一緒に開票速報にコメントすることになった。日本政治の「失われた15年」を取り戻すにはどうすればいいか、twitter中継もまじえて議論したい。