「野党化」した自民党が元気だ。麻生氏は野党党首のほうが似合っているし、民主党に対するネガティブ・キャンペーンもおもしろい。出色なのは、YouTubeにも出ているネットCMだ。特に注目されるのは、最新作の「ラーメン篇」の日付が8/21と自民党の公式サイトに掲載されている点だ。公選法では、公示後のウェブサイトの更新は公選法で禁止されてるんじゃなかったっけ?

自民党の広報によれば、「政党の通常の政策、政治活動で、問題ない。候補者の名前は出さないよう、十分気を付けている」という。これは正しい。私も先週のASCII.jpのコラムで書いたように、何が公選法にいう「選挙運動のための文書図画の頒布」にあたるかは法的な定義がない。自民党のいうように政党の広報活動は「選挙運動」ではないという解釈も成立するし、ウェブサイトの更新は何も「頒布」していないという解釈も可能だ。

最大の問題は、すべてのウェブサイトの更新を「文書図画の頒布」として禁止するという総務省の解釈が、法的な根拠もないのに公式の解釈としてまかり通っていることだ。これこそ官僚が立法と警察と裁判所をかねる「官治国家」の典型的な症状である。特に憲法に定める表現の自由にかかわる問題については、明文で禁止されないかぎり自由と解釈するのが当然だ。選管がOKを出さないかぎり禁止と解釈してきたのがおかしいのである。

自民党がこれまでネット選挙の解禁を妨害してきたのは、彼らの支持基盤である老人に不利だからだが、大手メディアが「民主党圧勝」一色に塗りつぶされると、ウェブを使って反撃に出てきた。鼠でも追い詰めれば猫をかむので、自民党も野党に転落すればエネルギーを出して、政治はおもしろくなるだろう。ますます政権交代が必要になってきた。