
しかし『レコード芸術』の読者には、とても受け入れられない選曲だろう。なにしろ51曲のうち、モーツァルトが出てくるのは25曲目。それまではグレゴリオ聖歌から始まって、中世・ルネサンス・バロック音楽が半分を占める。ロマン派はごく簡単にすませて、42曲目にはシェーンベルクが登場する。私のもっているCDともほとんど一致しないが、重なるうちでおすすめできるのは次の5枚だ(一部は著者の推薦盤と違う):
- Josquin: Missa Pange Lingua (Tallis Scholars)
- Rameau: Pieces de Clavecin (Rousette)
- Brahms: Symphony No.4 (Kleiber)
- Chopin: Etudes (Pollini)
- Hindemith: Kammermusik (Chailly)
池田さんは趣味の幅も広いのですね。
音楽も現代のものからラモーやデプレまで守備範囲とは。
私は著者の岡田さんと同世代なのですが、この世代は子供の時からFM放送で育っていて、皆川達夫さんや服部幸三さんたちのおかげもあって、19世紀一辺倒でないクラシックファンもかなり多くなってきた世代かなと思います。
日本も非西洋世界にしては驚くほど西洋の所謂古楽が盛んと言っていいかと思いますが、やはりイギリスやオランダと比べると、まだまだ特殊な好事家のもののように見られることも多いようです。バッハ以前の時代の豊穣な音楽の世界がもっと広く知られるようになるといいなと常々思っております。
いつもこちらのブログでは勉強させて頂いてますが、趣味の話で嬉しかったで、ちょっとおしゃべりを書き込ませていただきました。