下らない話がやっと終わったと思ったら、またクルーグマンが「米国では向こう10年間、物価を年4%ずつ上昇させるくらいのインフレ目標が必要だ」と言い出した。彼の話がころころ変わるのはいつものことだが、11月にこう書いたのはどうなったのか。
無責任な国ではインフレを起こすのは容易だが、そうでなければ容易ではない。[・・・]日本が今いくらマネタリーベースを増やしても、経済が回復したら日銀が物価を安定させると人々が予想するかぎり、将来の通貨供給の予想は変わらない。
つまりクルーグマンによれば、

 1.無責任な国でなければ、デフレ状態でインフレを起こすことはできない
 2.米国はインフレ目標によってインフレを起こすべきだ(起こすことができる)

ここから三段論法で導かれるのは

 3.米国は無責任な国だ

という結論だ。しかし当然、バーナンキはインフレ目標には言及もしない。FRBはジンバブエの中央銀行ではないからだ。クルーグマン自身が「達成できると国民に信じてもらうのは難しい」といっているように、FRBが実際に15年間4%のインフレを続けると信じるアメリカ人がどれだけいるのか。15年後にバーナンキが総裁でいるかどうかもわからないのに、そんなことを当てにしてまともな政策が立案できるのか。少し理性的に考えればわかるだろう。

英文ブログにも書いた。