NYタイムズは、コラムの有料制をやめたが、衣替えの目玉はFreakonomicsとともに、ポール・クルーグマンのブログ、The Conscience of a Liberalだ。これは近く出る彼の本の題名でもあり、ここ20年ほど保守派に押されてきたリベラルを復興させたいということらしい。

初回では、図のように1920年代の「ギルド時代」に高かった所得格差が戦後は下がり、80年代以降また格差が開いたことを示している。これはITやグローバル化のせいだといわれるが、共和党政権の影響も大きい、と彼は主張する。いずれにせよ、世界最大になったアメリカの所得格差を是正することが経済学の重要な役割だ、とリベラルらしい問題提起をしている。