ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第13版> 株式投資の不滅の真理 (日本経済新聞出版)
今や定番となったゴードン・マルキールの投資ガイドの第13版。全世界で50年間に200万部以上売れたベストセラーだが、その主張は初版から一貫している。株式市場に勝つことはできないので、投資信託よりインデックスを買えという原則である。

1977年にインデックスファンドが初めて売り出されたとき、それを1万ドル買った人の資産は、配当もインデックスに再投資したとすると、50年後には214万ドルになった。それに対して、プロの運用する投資信託(アクティブ投信)は148万ドルである。

この原則の理論的な背景は、市場がすべての情報を織り込んでいるという効率的市場仮説(EMH)で、その原理は次の二つである。
  • 株式市場では、新しい情報はすみやかに株価に織り込まれる。
  • 高いリスクを取ることなしに、高いリターンを上げることはできない。
当たり前の話みたいだが、これはあくまでも仮説で、現実の株式市場が効率的かどうかは、50年前にはわからなかった。これを精密に理論化したのがCAPMで、本書のコアはCAPMのやさしい解説である。

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