BTのローカルループを子会社として分離することが決まった。欧州委員会でもローカルループ・アンバンドリングの方針が出されており、今後EU全域で同様の政策が実施されるだろう。

それに比べて、NTTのおかしな経営形態を是正しようという声は出てこない。肝心のNTTの和田社長が「再々編は議論しない」というのだから、事態が動くはずがない。この背景には、宮津社長の時代に再々編を持ち出したら、「完全分割論」が復活してきてヤブヘビになってしまったという体験がトラウマになっているらしい。

しかし、時代は大きく変わった。今のような効率の悪い電話時代の経営形態をいつまでも続けていては、「FTTH3000万世帯」もおぼつかない。NTTにも、その問題意識はあるようだ。東日本の三浦社長が持株の副社長に異動する人事は、来年の社長交代の布石とみられているが、新体制で打ち出す戦略を1年かけて考えるということだろう。

ただ、今度は前回のようにNTT法をいじるというだけの話にとどまらず、通信と放送の垣根を超えてブロードバンド時代のインフラとコンテンツをどう供給するのか、という大きな枠組で考えてほしいものだ。規制改革・民間開放会議でも「通信と放送の融合」がテーマにあがるようだから、NTTも思い切った政策提言をしてはどうだろうか。