日本では、テレビ局が地上波の番組のIPによる再送信を認めないが、日経ITProの記事によると、米国のテレビ局は積極的に通信インフラを利用しようとし、通信会社のほうも放送の再送信をブロードバンド・サービスの目玉にしようとしているという。

この背景には、ケーブルテレビをめぐる状況の違いがある。米国のテレビ局は、難視聴対策をケーブルに頼ったため、今では8割の視聴者がケーブルでテレビを見ている。電波をいくらデジタル化しても、ケーブルが配信してくれなければ意味がないので、通信会社に頼らざるをえない。

他方、日本ではケーブルを規制して弱体化したため、地上波の独占が維持できた。ここでIP再送信を認めたりしたら、米国の二の舞になる、というわけだ。しかし地上デジタルで全国をカバーするには、こうした通信網も使わざるをえないだろう。意外に、地上デジタルが通信と放送の融合のきっかけになるかもしれない。