会長に橋本専務理事(技師長)、副会長に永井多恵子氏(元アナウンサー)という「サプライズ」人事だ。このどちらにも、実質的な経営能力があるとは思えない。決めたのは海老沢氏だろうから、「院政」を敷こうということなのだろう。

しかし、そううまく行くだろうか。今回の一連の騒動をコントロールできなかったのは、海老沢氏を頂点とする「政治部独裁体制」の崩壊の始まりではないか。永田町とうまくやっていれば大丈夫という時代は終わったのだ。もともとバラバラの職種を束ねてきた独裁体制が崩壊すると、旧ソ連のように一気に「市場経済」に移行する可能性もある。

今回の辞任劇の最大の原因は、受信料の支払い拒否が激増しているという予想外の現象だ。去年の11月に11万件だったのが、3ヶ月で50万件に達するというのは尋常ではない。これは、ある意味では受信料制度が機能したということなのかもしれない。受信料は、NHKに対する「信任投票」でもあるからだ。

追記:海老沢氏は、さっそく「顧問」に内定したようだ。これでは改革は不可能だ。経営委員会も一新して、出直したほうがいいのではないか。