日経新聞のアンケートで「NHKは民営化して受信料制度を廃止すべきだ」という意見が62.9%もあるのには驚いた。逆に「番組の質が高い」という意見は30%弱しかなく、意外にNHK民営化の議論の機は熟しているのかもしれない。

もともと受信料という制度は、アナログ放送では受信できないようにすることが技術的に不可能なためにできたもので、デジタルになればスクランブルをかけられるので、こういう曖昧な制度は必要ない。事実、BSデジタルでは、BS受信料を払わないと変な字幕が出るようになっている。

問題は、アナログ放送で受信料をやめられるかということだ。これは技術的には簡単である。NHKの映るテレビと映らないテレビをつくり、映らないテレビを買った人は「視聴料」を払わなくてもよいことにするのだ。現実には、そんなテレビをわざわざ買う人はほとんどいないだろうから、視聴料にしても大して減収にはならない。

また民営化するとき、料金の徴収システムも民間に開放してはどうだろうか。BSが1500万世帯も普及したのは「集金のおじさん」の力が大きい。NHK報道・NHK芸能・NHKスポーツというようにチャンネルごとに別会社にし、集金を別会社にして他の有料放送やケーブルテレビなどの集金も代行すれば、競争条件の平等化がはかれるし、有料放送が普及するだろう。

追記:トラックバックで指摘されたが、このアンケートはインターネットによるものだから、これは「インターネット・ユーザーの意識調査」というべきかもしれない。とすると、彼らはもともとNHKも含めてテレビを見てないのだから、この結果にはかなりバイアスが含まれている可能性がある。