先日、ある記者に「マルチメディアの歴史」についての話をしていたら、1985年ごろにはINSなどの「ニューメディア」が流行し、1995年ごろにはビデオ・オンデマンドなどの「マルチメディア」、というように、新技術が大規模に宣伝されては失敗するhypeが10年周期で起こっているのではないか、という話になった。

では2005年のhypeは何か、と考えてみると、明らかに「ユビキタス」だろう。需要があるかないかわからないうちから政府が補助金を投入し、マスコミ先行でブームが盛り上がり、NTTや日立などの重厚長大企業が巨費を投じて「実証実験」をやる、というパターンもそっくりだ。

同じ失敗が繰り返されるのは、みんなサラリーマンで、失敗したら配置転換されてしまい、政府も企業も「失敗」という総括をしたくないので、教訓が継承されないからだ。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというが、せめて10年前の経験には学んでほしいものである。