ソフトバンクが、800MHz帯の割当をめぐって行政訴訟を起こした。

原告が勝てる可能性は(仮処分以外は)なく、時間稼ぎという印象も強いが、法廷でオープンに議論するのはいいことだ。米国では、民間が行政と闘う最大の武器は、裁判である。司法の力も強く、AT&Tの分割を実質的に決めたのはMCIの起こした訴訟だった。逆に1996年電気通信法をめぐっては、ILECが訴訟でFCCに連勝し、結局UNE規制は空文化してしまった。

結果の是非は別だ。法律がおかしいなら、議会が改正すればよい。問題は、政策決定の過程を変えることである。今のように行政がすべて密室で決めて、警察と裁判官をかねるような状況より、「100年裁判」のほうがましだ。今週の週刊エコノミストにも書いたことだが、日本の通信をだめにしているのは、社会主義行政と「通信ゼネコン」の談合だからである。