「コペンハーゲン解釈」といえば、1927年にコペンハーゲンで開かれた国際会議で確立された量子力学についての標準的な解釈だが、今年の5月、世界でもっとも緊急性の高い問題を評価する国際会議がコペンハーゲンで開かれた。

これは500億ドルの予算があるとしたら、世界のどういう問題にいくら予算を配分するかをヴァーノン・スミスやロバート・フォーゲルなど8人の著名な経済学者に評価させたものだ。その結果、もっとも重要な問題だとされ、270億ドルが配分されたのはHIVで、最低ランクだったのは地球温暖化だった。京都議定書のコストは、その便益をはるかに上回ると評価された。

この評価は、ほぼ世界の経済学者のコンセンサスだといってよい。宇沢弘文氏などの「原理主義的エコロジスト」によれば、地球温暖化のリスクを低く評価する経済学者は、すべて米国政府に魂を売っていることになるようだが、環境問題というのは衣食足りると気になる贅沢品にすぎないのである。