異次元緩和の「偽薬効果」は消えた

6月の消費者物価指数が発表された。4月以降は消費税の増税分2%が含まれているので、それを除くと、コアCPI(生鮮食品を除く総合)とコアコアCPI(食料・エネルギーを除く総合)の前年比上昇率は、次のようになる。

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消費者物価上昇率(前年比)出所:総務省
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大川周明と「昭和維新」

大川周明 (岩波現代文庫)
日本維新の会と結いの党が合併してできる新党の党名に「維新」の名を残したい、と橋下徹氏がいっているそうだ。ちなみにウィキペディアによれば「昭和維新」とは「1930年代の日本で起こった国家革新の標語」で、代表的な事件は五・一五事件や二・二六事件である。

その五・一五事件の首謀者として検挙されたのが、大川周明である。彼は一般には「ファシスト」として危険視されるが、その思想は蓑田胸喜や頭山満などの通俗的ファシズムとは違い、北一輝と並んで戦前の右翼思想の最高峰といえよう。
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なぜ人手不足になるの?(フォロー版)

3ヶ月前のアゴラこども版に、今ごろまたアクセスが集まっているので、その後の動きをフォローしてみよう。


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アベノミクスで格差は拡大する

週刊 東洋経済 2014年 7/26号 「『21世紀の資本論』が問う 中間層への警告/人手不足の正体」
今週の週刊東洋経済はピケティ特集。これに寄稿した私の記事にも書いたが、「日本は平等社会だから関係ない」と思うのは大きな間違い。インタビューでピケティもいうように、日本こそ典型的な不平等社会だ。OECDの調べによれば、日本の労働分配率は主要国でもっとも低い。

これは「デフレ」のせいではなく、新興国(特に中国)との賃金のアービトラージュの影響が大きいので、インフレ目標なんか設定しても意味がない。むしろ「デフレ脱却」したら実質賃金が下がり、格差はさらに拡大する――私を含めて多くの経済学者がそう警告したが、その予想どおりアベノミクスで実質賃金は年率3%以上低下し、消費支出が激減した。

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清水幾太郎の覇権と忘却

メディアと知識人 - 清水幾太郎の覇権と忘却
集団的自衛権をめぐる騒動は、60年安保に似ている。当時も安保条約なんてほとんどの人は知らず、新聞が「アメリカの戦争に巻き込まれる」という不安をあおって騒ぎを作り出したのだ。最初は一部の学生・知識人にとどまっていた運動が、1960年6月の国会通過の数ヶ月前から、急に盛り上がった。そのきっかけが、全学連主流派(ブント)の国会突入だった。

清水幾太郎は、60年安保の主人公だった。今では忘れられた人物だが、当時は「いまこそ国会へ」というアジテーションを発表し、全学連を支援する声明を出した(丸山眞男は署名しなかった)。このときの騒動をのちに振り返って、清水は「何をやりたかったのか自分でもわからない」といっている。
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経済学の「地動説」は確認された

徹底分析 アベノミクス
アベノミクスが始まったころはリフレ派は勢いがよかったが、政権発足から1年半たっても、株式市場以外の実体経済には何も結果が出ていない。これをどう見るかが本書のテーマだ。リフレ派と反リフレ派の論争という形になっているが、論争の体をなしていない。リフレ派が総崩れだからである。

第2章の片岡剛士「金融政策で物価をコントロールできる」は、このタイトルを何も証明していない。彼が「デフレは賃下げのせいではない」とかいろいろ言い訳した末に出すのは、おなじみの次のような図だ。

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「人物本位」の入試が日本を滅ぼす

今回の早稲田の決定は、理研より重大な問題を示唆している。調査委員会は明らかに「小保方氏は不適格」と断定しているのに、大学が政治的配慮で「学位取り消しに該当しない」と決めた。5人の委員のうち4人が匿名になったのは、こんな調査結果に責任をもてないということだろう。
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早大の小保方調査委員会報告について

早稲田大学が小保方氏の博士号を取り消さなかった処分については、茂木健一郎氏以外のすべての大学関係者が批判しているが、その全文がネットに出ているので読んでみた。以下、事実関係についての疑問点を簡単にメモしておく。
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21世紀最大のイノベーション

LINEがIPOするそうだ。時価総額は1兆円だという。それは結構なことだが、ITは無限に成長する産業なのだろうか。おりからFRBのイエレン議長が「ソーシャルメディア株やバイオテク株は過大評価されている」とコメントして話題を呼んだが、これが経済学者の多数意見だろう。ちょっと前に、Robert Gordonの論文は「アメリカの壮大なITバブルが終わった」と宣告して話題を呼んだ。


アメリカの一人あたりGDP成長率(Gordon
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日本には資本主義が足りない


ピケティはみすず書房が大急ぎで山形浩生に重訳させ、訳本は今年末に早まったようだ。しかし上下巻で1000ページ以上になる訳本を読んでも、日本のことはほとんど書いてないので、「平等社会の日本には関係ない」と思う人が多いと思う。
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